既に先月の事なのですが、午前中に本社で打合せがあった後、何だかんで全部が嫌になり、午後はサボりました。
気晴らしに「上野から赤羽まで歩こう」かと。
距離としては約10㎞です。
私の中では走りと歩きは別物で、歩くとなると5㎞くらいがせいぜいですが、何か面白い物でも見れるかなと。
期待するのはこちらの感じ。
上野近辺は別としても、何もない尾久(失礼)もあるし、上中里なんて廃墟だらけっぽい(超失礼)と思いませんか?
尾久はともかく、上中里って謎ですよね。
と言うか、聴きなれない方もいますよね。
ちなみに、画像はほとんどありません。
撮り慣れていないので、どうにも忘れてしまいます。
前置きは以上で、はりきって行ってみよう。
まずは上野動物園方面に
本社を出て遠回りをして、上野に着きます。
パンダがいる上野公園方面を目指します。
東京都美術館がありまして、春先に「ハマス・ホイ」と言う画家の展覧会がやっておりました。
画家には詳しくありませんが、絵に惹かれるものがありまして、会社をサボって期間中に行ってやろうと目論んでおりましたが、コロナで会期短縮され残念なことに。
美術に詳しい方には「何言ってんだ?」と思われるでしょうけど、白黒感がエドワード・ゴーリーの感じで想像力を刺激されます。
さて、上野公園を抜けて芸大を左に見てズンズン進みます。
尾久方面に歩くことも考えましたが、鶯谷を通るのもつまらないかな(目的別では楽しい場所にもなる)と思い、早くも尾久方面は消えます。
昔、終電を逃がして歩ける所まで歩いた事がありますが、尾久駅から線路沿いの住宅街は、本当に真っ暗で怖かったです。
何より不審者に思われるのが怖く、実際、通りすがりの人に出会って相互で驚きました。
人の姿は見えども表情すら分からない。
全てが紺色の世界。
外灯が無いって凄い。
途中、通りに面してとても古びた店が。
『愛玉子(オーギョーチ)』専門店とあります。
「サラリーマンの格好をしていれば大概の店に入れる」と言う気持ちではあるのですが…
魔窟の様相に怯みます。
食べログで見てみると…老舗のようですが評価は極端にブレています。
どうやら店主が変わって激変したようです…
「レトロ」と「カオス」を履き違えて「カオス」が清潔感を追いやったように筋立て出来ますが、
追えば追うほど謎のお店です。
2013年は正しいレトロのようで、2016年も維持できているようです。
2018年には完全にカオス化し、2019年も昏迷状態のようでありながら、大繁盛で店主も親切とあったり、閑古鳥で不親切とあったり。
来店者の精神面の許容範囲で印象がかなり変わるようです。
ひとつのブログに「雑然な感じは改装中とのことでした」との記載がありました。
プロの取材かと思ったら一般の方のブログです。
その直球で聞ける度胸と人間力たるや。
2020年の状態についてはどこにもありませんでしたが、私は2020年の扉を開く事が出来ませんでした。
谷中霊園から何故か谷中銀座に
ウロウロ歩いて谷中霊園に入りました。
渋沢栄一の墓や徳川慶喜の墓があったようですが、無知な私はスルー。
何だか惜しい事をしました。
霊園を突っ切って単純に日暮里に抜けてもツマランかなと思い、ちょっと外れてみるとどこかで見た光景…
谷中銀座でした。
ははぁ…ここが。
コロナの影響もあり店も3割方は閉まっており、平日もあって人もまばら。
この日の私はカジュアルビジネスでしたが、それでも何となく浮いているなと思っていたら、近くをサマースーツを来た40代と思しき男性と、カジュアルな感じの同じくらいの女性が楽し気に。
…ほう。
やや邪推しましたが、鶯谷に近いならともかく、最寄りが千駄木ですからね。
…まったく。
オッサンってそんな事しか考えないから嫌ぁね。
来るか廃墟!?
赤羽方面に向かうはずが、全く別の千駄木近くにいる事に気付き、方向修正します。
未だかつて、通り過ぎるだけで利用したことが無い上中里周辺にたどり着かなければ、自分を呪います。
谷中銀座と近くの商店街を抜け、田端方面に歩を移します。
この時は7月でしたが、見るべきものが無ければ暑いだけです。
ただ、谷中銀座で見た40代と思しき男女の姿を、商店街でも見ました。
千駄木って、他に何かあるんでしょうか。
一日は持たなそうな気もしますが…
邪推は横に、大きな車通りを進んでも面白味も無いので、田端を過ぎた所で住宅街に入ります。
田端と上中里の中間あたりでしょうか。
期せずしてこんな建物が…
遂に…廃団地!??
と思ったのですが、現役でした。
失礼。
しかし、良い雰囲気を醸し出しております。
上の画像には謎の貯水塔?
そして大きな烏。
更に烏。
絵になりますなぁ。
写真がボケてなけりゃあねえ。
一時期、札幌に住んでおりました。
あちらの団地は、夜は人が通らない間は廊下の電気が消えるようで…
外から見ても怖かったので、中の人も怖いだろうなぁ…。
『仄暗い水の底から』なんて見た後には、廊下を歩くのもビクビクしそうです。
(『仄暗い水の底から』は、実は恐怖より感動映画)
飛鳥の小径から「桜新道」へ
上中里…写真撮っておけば良かった!
何も無いと言っては何ですが、線路が「谷間」にあるので、駅近辺は静かです。
ここだけ見ると秘境の駅のような佇まい。
涼しければ避暑地のこじんまりとした駅と言う感も…
と言って小奇麗ではありません。絶対的な「こじんまり」です。
他は…何の印象もありません。
もっとウロウロした方が良かったのかも知れませんが、電車も道も通過点と言うイメージ。
って、もし在住の方がいたらすみません。
かなりディスってますね。
(最寄駅ではありませんが、国立印刷局があったりします)
上中里の駅沿いから王子方面に直線で抜ける道は無いと思い、ぐるりと回りました。
が、あったんですね。
全然気が付きませんでした。
目指すは飛鳥の小径です。
飛鳥の小径は、実は10年ほど前に通った事があります。
飛鳥山公園と言う春には桜の名所で、誰が使うんだかロープウェイ(と言って良いのか?)もあります。
公園の正式な入り口がどこなのか分かりませんが、秋頃の19時くらいだったと思います。
飛鳥の小径側は線路沿いにも関わらず、誰も通らずそして暗い。
そして何より、飛鳥の小径の終点は「桜新道」となります。
これまた何とも味のある飲み屋が数件あるのですが、これも夜に通るのが何とも震えます。
かなり「こなれた」雰囲気で、当時30代の小僧が通れるような感じではありませんでした。
目と鼻の先は王子駅前の大通りなのですが、誰も通らないのが怖く、また誰かいても怖いという、妖怪が出そうな一角。
変に魅惑の「桜新道」
今日は昼間なので、堂々と抜ける事が出来ます。
さてそうこうしているうちに、飛鳥の小径に入ります。
住宅街です。
何とも静か。
何の音もしません。
実は誰もいなかったりして。
「うる星やつら」の映画「ビューティフルドリーマー」のワンシーンが想起されます。
そしてここ。
飛鳥山公園沿いの飛鳥の小径。
この通りです。(通りだけに「この通り」なんつって。)
前後に誰もいない。
この間、自転車一台が通ったのみ。
線路沿いで無ければ不安で泣きます。
飛鳥山公園内に通じる階段。
薄暗し。
鉄柵の向こう。
薄暗し。
別世界に見えます。
写真が悪いのは免じてください。
この時は紫陽花が辛うじて。
もっと時期が早ければ、この通りも紫陽花で埋まります。
いまは無法に伸びた枝が天然アーケードとなり、頭上を覆います。
隣には線路。
ここは別世界。
いくら隣が線路とは言え、夜に通るのはガクブル。
このまま進めば「桜新道」ですが…
…おや??
あれ???
無い!?
と言うか、正確には一軒除いて立ち退いてる??
お店と思われる看板もありません。
『桜新道』と高々と掲げられた看板があったのですが、それも無く。
調べてみたら、2012年に火災があり、残ったお店は営業していたそうですが、紆余曲折あって今年の春には閉鎖になったようです。
東京オリンピックの関係もあったそうで。
2012年。
ちょうど私が札幌から関東に戻る頃です。
そばを通る線路は京浜東北線、上野東京ライン、高崎線、宇都宮線と通るので毎日通っているのですが…気付きませんでした。
飛鳥の小道に入る手前では、高層マンションの建設も始まっていました。
あの辺りも明るくなるのかどうなのか…
通勤経路にありながら、こんな盛大なサボりでもしなければ来る事もありません。
完全に変わる前に来る事が出来て良かったなと。
在りし日の桜新道です。
王子で断念
本来は赤羽まで歩くつもりでいました。
王子から先、東十条、赤羽と思うと気力も萎えます。
ウロウロしすぎましたし、お腹も空きました。
王子で終了です。
いまなら「パンチョ」の兄貴盛りも行けそうな気がしましたが、パンチョは王子にありません。
残念。
次、サボれることがあったら…
品川から秋葉原なんてのも良いかも知れません。
と言うか、秋葉原が好きなだけだったりもします。
お互いに直前まで気付かない終電後の尾久駅周辺(自分画伯)