癌である事を自覚しつつも呑気に放っておき、ようやく決意をした私は、友人から紹介された町医者に診てもらうことにしました。
医者先生に状況を説明し、患部を診てもらいます。
絶句する先生。
他の病気の可能性を探ったあと、またも沈黙。
私として癌であることは分かっており、知っておきながら自らの意思で先伸ばしにしていたため、言いづらそうにしている先生には申し訳ないなと感じていました。
案の定、癌の可能性が非常に高いと言うことで、二つの大きな病院を提示されます。
そのとき、私もそれなりに動揺していたのかも知れません。
何故か自宅から遠い病院を指定してしまいます。
結果、いまとなってはその選択で良かったかなと思っています。
紹介先は中々予約が取れず、予約が取れたのは更に二週間近く経っていたように思います。
そこでの診断は紹介状もあったことから、即「精巣癌」とされました。
ここでも先生は非常に言いづらそうで…
申し訳ない気持ちリバイバル。
入院日と手術日の調整が目の前で始まります。
この日から手術まで何日かあったのですが、詳しい日にちは忘れてしまいました。
が、プロ野球は日本シリーズ前だったと思います。
(手術日に真っ最中だったので)
入院と手術が確定し、私は関係各位に連絡をしましたが、仕事の関係者に対しては、ごく一部の方に癌であることを報告し、他の方には伏せていました。
転移が無ければ即復帰なので、癌と言うのも考えものだなと。
結果、転移した訳ですが、関係者、友人に対してはどう告げるのが良かったのか、ニュアンスに最後まで迷いましたし、いまも分かりません。
重く受け止められてもいたたまれませんし、と言って軽く伝えて無理してると思われても何だなと…
単なる自意識過剰なだけかも知れませんが(笑)
とは言え他の方が癌になったら、程度云々は関係なく驚きと心配の気持ちが先に立つので、有りのまま、何も考えずに伝えれば良かったのかも知れません。
地元の友達は別として、仕事関係は直属の上司とメインのお客様には癌であることを伝え、万一は長期離脱の可能性も伝えました。
私は元々腎臓結石もあり、発作で休むこともあったため、他の方には結石除去の為に入院と伝えました。
入院になるほどの結石…かなり苦しい理由ですが、他に理由が見つからず。
入院に向けての準備は全て整いましたが、私には手術よりも転移よりも、最も懸案とすることがありました。
手術編に続きます。