8月7日(月)
台風一過。
と言ってしまうには些か気が早い。風は相変わらず強い。しかし、朝は晴れ間がのぞく。そして空気に秋を感じる。という気がする。自然が多いから?暑くないと言ったら嘘だが、蒸し暑さに過度なべたつきがない。その辺りが何となく秋。
夜はバイクの騒音が酷い。『ゴッドファーザー 愛のテーマ』が流れない程度の暴走族に近しい集団。田舎には付き物。
8月8日(火)
今日は立秋だそうだ。
朝からコオロギが鳴き、鳥がさえずり、ヤモリが鳴く。もう秋だ。那覇近辺は知らないが、ホテルと支社辺りは秋だ。沖縄は東京より季節がある。その東京に、木曜日に帰る。遂にその日が来るのだ。
業務後は『ユニオン』という、沖縄県民には「台風でも開ける店」で有名な安いスーパーに連れて行ってもらう。台風上等の姿勢であるユニオンも、今回の台風では流石に店は開けなかった。ウナ玉握りなるものが4貫(5貫だったか)400円弱という、確かにトンデモな値段だった。見た目もしっかりしている。なんちゃってでも、やっつけでも無さそうだ。ウナギは食べられないが、安いということは理解した。
オリオンビールとルートビアを買う。
どの店も総菜が不足している気がする。総菜以外の在庫はあるようだが、これが切れたらどうなのだろうか。その前に内地から円滑に運ばれてくるのだろうか。
8月9日(水)
最後の夜ということで、小さな飲み会が開かれた。とはいえ無制限。「沖縄は内地と比べて安いでしょ」と言われる。確かに生ビール付きの飲み放題の時間単価は激安だが、時間無制限となると安さも霞む。制限無しで4時間もいれば実感も薄い。自分自身の酒の弱さもあって、種類も飲めずとなると中々。
この日はスタッフが連れてきた子供(沖縄では普通っぽい)の相手に終始していた。2歳児なんて可愛い盛り。こうなるとジイサンの域だ。子育てが一段落すると、こんな気分になるのか。なんて思う。しかし本気のジジイが、この勢いを連日相手にするのはきつかろう。休みごとに孫の相手を…なんて境遇のじいばあのお気持ち、お察しします。
ヤギの刺身を食べる。いまは食べられないが、レバーもレバ刺しの方が美味い理屈で、ヤギも火を通すより刺身の方が美味いらしい。確かに臭くない。逆に特徴がないとも取れる味。こうなるとヤギ汁は興味があるが、口の中で獣が暴れると聞くと…やはり無理か。
ヒージャー刺し
8月10日(木)
快晴。蒸しているものの、風が吹けば涼しさを感じる。やはり沖縄の夏は終わったのだろうか?北海道並みに短い。
散々台風で苦しめられただけに、この天気がこの日とは実に惜しい。なんだかんだと12日もいたので、愛着のような感じと名残惜しさと、妙な気分になる。ただ、あと一ヶ月いろと言われれば断る。食でも環境でも、自分にとっては沖縄は退屈な気がする。やはり観光で来るのが一番だ。さらば沖縄。
羽田空港に降りたとたんに、この暑さ。東京の暑さって、独特よね。もう異常で異次元。風が蒸し暑さを運んでくる。むしろ吹くなとさえ思う。やはりコンクリートだろうか。屋上に緑を増やしても、地上で増えなければ涼しくはならないのだろう。恐らく。
台風の影響を最も受けていたロビー。
一般に開放された店舗が併設されているのだが、台風で閉鎖。そして人気がなく、薄暗い。