前回、槍ヶ岳で単独になって道を間違えた経験を載せました。
今度は白馬岳です。
凝りませんな、私は。
と言うか、私が引き起こしたわけでは無いですが、またも登頂出来ませんでした。
槍ヶ岳の翌年、白馬岳はロープウェーもあってお手軽と言うことで、これに参加しました。
山の食事を手軽にすると、味気なさと寂しさが加速する
白馬岳に挑む日に気になっていたのは天候で、台風が近づきつつあることでした。
天気予報を聴きつつ、近づく傾向があったら即撤退ということで登山開始です。
私は変わらず頭痛になりましたが、何事も無く予定の天場に到着し、二班に分かれてテントを設営し、腰を落ち着けます。
近くには引率の先生付の高校生の集団。
規模的に部活にしては大人数、一学年としては少人数。何の集団か測りかねます。
ラジオで天気予報を聴いた先輩が、台風の直撃と雨は無いとの判断。
翌日は続行と決まり、山で美味しい食事を…
なんてことにはならず、頭痛を抱えたまま味気なくレトルトのカレーだかハヤシだったかをモソモソと。
山の食事は如何にゴミを出さず、水を使わずに完了出来るかだと、個人的に思います。
そこで友人から「コッヘルにソースを掛けないで、パウチの方にご飯を入れる」ことを教えられ、これは後始末が簡単だ!なんて思い、嬉々として実行。
ですが、食事にコッヘルも使わないことでアウトドアの雰囲気も無くなり、モソモソ感が増しました。
さて、頭痛とモソモソの食事と元気な高校生という登山とは何ぞや?と言う中で就寝です。
夜は満天に輝く星を見て…なんて無いんです。
星って見えないような気がするんですよね。たまたまですかね。綺麗に見えた!という記憶がありません。
テントが山を登って自由を求めて空を飛ぶのだ
翌朝、意外にも風が強め。
先輩が稜線に上がって状況を偵察したところ、歩くには問題ないとなりテントの撤収となりました。
ここで悪いことに私とは別班のテントが風に煽られ、あれよあれよと言う間に稜線を駆け上り、稜線上でフワリと浮き上がると、そのまま向こう側へF.O.
まさに『さよ~なら~』と言う感じに。
慌てて駆け上るもその姿は無く、まさかのテントを失う事態に。
テントが一つでは泊まる術もなく、敢え無く撤退となりました。
夏山装備で大雪渓に挑む
しかしここでの撤退が問題で、下山ルートに出るには大雪渓を通る必要があります。
言わずもがな全員雪山装備はありません。
更に、私を含めた初心者数名は雪上訓練もしていません。
転げ落ちたらどうなるか。
撤退開始からしばらく、大雪渓にたどり着きます。
長さと幅は想像以上で、もちろん人はすれ違えません。
空身ならともかく重いザックを背負っていては、アイゼンが無いと体制を変えることも怖くて出来そうにない有様。
向かいから来たらお願いして下がって貰おうと言うことになり、横断開始です。
途中で立ち止まって後ろから人がぶつかっても危ういので、集中して一気に横断しました。
横断後は、そのまま雪の斜面を降りると言う苦行の開始です。
夏と言うこともあり雪面は緩んでいたため、アイゼンが無くても靴の踵を雪に埋めて降りる事は出来ましたが、途中、何度か滑りバランスを崩しました。
傾斜が緩んで来たところで頭痛も引いてようやく観光気分。
近くを大岩がゴロンゴロンと転がる様も呑気に眺める始末(もちろん下に人はいません)。
降りてしまうと夏の陽射しが燦々と降り注ぐ、台風とは無縁の天気。
近くにいた引率の先生が生徒に「テント飛ばされるなよ!」と言っていたのは屈辱でした(自分画伯)
白馬岳の山頂に取り付けなかったのは残念だったと評しながらも、テントが飛ぶほどの突風が吹くなら、高山病持ちの私が稜線上で元気に過ごせるか分かりません。
幸い怪我も無く、最終的にワイワイキャッキャッとなって先輩に怒られましたが、振り返るとこれまた無事で良かったなと。
ちょっと冒険気分を味わいたいな
自然を満喫したいな
なんて思ったときはコチラのブログにお世話になっております。
こんなのを見てると「行けるんじゃないか」なんて思う方もいるかと(いないか)思いますが、真似しちゃいけません。
素人にはお勧め出来ない(←懐かしいフレーズ)
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