面の眼鏡用加工に続き、素人仕事の第二弾。
二刀の大刀用竹刀の自作です。
二刀流の規定では概ね「37竹刀」であるため、37を使っていました。
しかし、気になる事もありました。
- 柄が細いためにしっかり握れていない
- 打ちに冴えが無いのはしっかり握れていないからでは無かろうか
- 打突速度にも影響しているのでは無かろうか
39竹刀で自作しよう。
単純に柄を太くしてしまえば良かろう。
胴張柄短柄太にしてしまえば重さも気にならなかろう。
そんな発想です。
ではレッツトライ。
道具と工程と参考サイト
道具は以下の通りです。
- 竹刀
- ノコギリ
- やすり(粗目の紙やすりで可)
- テープ(養生テープが良き)
- タコ糸(あまり太くない方が良いかも)
- 千枚通し
- メジャーあるいは定規
- ペン
- ラジオペンチ(?)
- カッターかナイフ(補助として)
竹刀はネットで購入した三尺九寸(39)の竹刀を用います。
2500円したかな…しなかったかも。
とにかく一本売りでこのお値段。
何かあっても惜しくはありません。
ノコギリはこちら。
竹ひきなんて名前からしてお誂えです。
きっと良い働きをしてくれることでしょう。
工程は以下の通り
- 竹刀をむき身にする
- 切る部分の長さを測る
- 竹刀を切る
- ばらす
- 契りを付ける
- 柄頭にあたる竹を削る
- 柄を加工する
- 組み立てる
参考にしたのは…
二刀流のYoutuber(と言っても良いかと思う)団野先生
kendogodanenomichi.web.fc2.com
剣道二刀用の小刀を自作しよう! Let's make shoto with oneself !
毎度お馴染み剣道中毒先生
お二人とも小刀の作成についての内容ですが、大刀とて変わるまい。
臆さず実行です。
竹刀をむき身にしよう
お手の物ですね。
中結いを緩め、弦を解き、先革を外し、柄を外す。
ちょちょいのちょいです。
柄については時間が掛かるかと思いきや、あっさりスッポリ抜けました。
柄が完全に乾燥していると抜けやすいようです。
切る部分の長さを測って印を付けよう
団野先生のHPに「6㎝切ると良い」とありました。
私はオッチョコなので自分を信用していません。
剣先から測る…なんてことにはならず、間違えずに柄頭から6㎝を測ります。
画像はメジャーが曲がっていますが、実際には抜かりなく真っ直ぐにして測っています。
印を付けたらバラバラにならないようにテープで止めます。
手元にあったのが紙のガムテープなので、それを利用。
しかし、紙でも剥がすときに綺麗に剥がれなかったので、一番良いのは養生テープかと思います。
契りが外れない!?
与作は竹を切る~♪
ヘイヘイホ~♪
…与作って、何てことない曲に思えて名曲ですね。
歳を重ねると、いろんなことに気付けるようです。
さておき、景気良く竹刀を切り落とします。
多少斜めに切れたとしても、やすりで削れば何とかなるでしょう。
(あくま稽古用と仮定してです)
切り落とす側に契りがあるので、取り出しましょ~なんて呑気にしていたら、なんと容易に竹刀がばらせない。
何故に?どして?
手で無理なら道具でもと言った所で該当する道具は無し。
境目にノコギリの刃でも入れようかと思ったのですが、随分ぴったりがっちり嵌っているようで、境目に隙が無い。
仕方ないので、もう少し契りの近くを切り落とすことにします。
エッサホイサ。
片側を契りの近くまで切り落とすと、竹刀の合わせに幾らか隙間が出来たので、そこにナイフ(安物)を刺し込みます。
グイと力を入れると割けました。
ネットにある安い竹刀は全てそうなのか!?と言う疑惑
割けた断面を見ると…
画像では分かりにくいですが、うっすら黄色の塗料が見えます。
これは
…ボンド?
「Bond‥‥James Bond」
英語って、こんな感じの時はカッコ良いですよね。
日本語だと…「磯野…磯野カツオ」って、ちょっと締まらない(自分画伯)
さて、では契りを…と思ったら、全く抜けない。
竹同士、よほど硬い契りを結んだようですな。
これもナイフを刺し込むのか…と思ってみてみると、なんとビックリ。
あるはずの切れ目(つなぎ目)がない。
四本の竹を組み合わせているのではなく、一本は柄の隠れた部分で繋がっていました。
どうりで…
この竹刀、胴辺りがフカフカしていて締まりが悪く、隙間が空いておりました。
ボンドで接着の上に根元で繋がっている竹があっては、中結いを締めた所でどうにもなるはずもなく…
ネットの竹刀は全てそうなのか??
ネット購入の竹刀は、全部確認してみようかな。
長く残ったもう一方も、契りの際まで切り落とします。
ギイコラギイコラ…
かなりの際まで切ったことで、薄くなった竹を強引に剥がします。
無事に契りも取れました。
契りを取り付けよう
契りの位置は…あれ?どうやって見当付けたんだか?
切り落とした竹を組み合わせて位置を測って、全体からどの程度の…
とか計算したのかな。
すみません、忘れました。
気を取り直して…
薄い鉄板をがっちり挟めるような隙間は切れません。
鋸を薄く入れます。
私にとっては良い感じに嵌りました。
柄頭にあたる部分を削ろう
竹を削るのは鉄の方が良かろうかと思っていましたが、粗い目の紙やすりで充分でした。
削る角度について事前に確認しませんでした。
まあ…とりあえず丁寧にやっときゃ良かろう。
こんな感じで、ザリザリと簡単に終了です。
段違いになっていないか確認し、再度テープを巻いてばらけないようにします。
柄の加工
ここは時間が掛かるだろうと思っていましたが、予想以上でした。
どんな感じでやるんだろう…それぞれのサイトや動画を見ます。
…
…
…
詳細が無い。
「裏返します」しかない…なんてこったい。
…ツクツクボウシが鳴いています。
晩夏を思わせます。
夏の太陽を感じつつ、思案に暮れる(自分画伯)
さて、柄は簡単に竹刀から抜けましたが、簡単には裏返りません。
小刀用は柄もある程度短くなっているから、そこまで難儀でも無かったのだと結論付けます。
大刀用では大胆に柄を切るわけにもいかず、摩擦抵抗が大きすぎて、人力では5㎝程度を裏返すのがせいぜいです。
少しでも短くするために、縫い代からやや残して切ることにします。
柄は中々丈夫で、切るのも少々難儀しました。
裏返すには「細い棒を使うと良い」と言う記載を他で見付けます。
が、半分進んだところで先に行かず。
縫い付けている部分を切ったことで、かえって難度が上がりました。
どうしたもんかな…
裏返さなくても出来んじゃねえの?とか、到底無理な事を考え始めます。
人間、諦めが入ると掛けに出るような思考になりますね。
……ラジオペンチ。
ラジオペンチでつまんで強引に引き出す。
これしかない。
グイグイと引っ張り、格闘し…
裏返った…
やった…よくやったよ、あんた。
ガンガン進めます。
裏返った所で糸を通します。
柄をエンヤコラと引っ張ったために、想定よりも伸びてしまっている…
再度、竹刀と柄を合わせて結ぶ位置を定めます。
千枚通しで穴を開けて、タコ糸を通して…
すみません、この辺りは画像は無しです。
柄を裏返すことで想定よりも時間と労力を費やしたため、画像の意識が飛んでいます。
糸を通して結ぶ工程はアッサリ終わりました。
組み立てよう
長かった…
文章も長いですが、ここで既に2時間近くは掛かっています。
柄の裏返しは時間が掛かるだろうと思ってはいましたが、想定以上でした。
そして契に関しては想定外でした。
さて、柄を元に戻します。
裏返した苦労の記憶も新しいままに、今度は表にします。
迷わずラジオペンチを用いて気合一閃。
あっさり終了。
今度こそは鼻歌交じりでちょちょいのちょいです。
完成。
…と、ここも画像が無い。
早速、37竹刀と並べます。
やや!?
先が…37より長い!!
柄に目をやると…
もたついてますね。
詰めが甘い。
裏返し時に引っ張ったため、革が伸びた影響が最後の最後で。
それと、タコ糸が太かった事もあるのかも知れません。
二刀で本格的に稽古する事はまだ先ですが、
稽古用としても長さが違ってしまうのは、果たしてどうか。
まあ…自分にしてはまずまずです。
では振ってみよう
細かい事は気にすんな♪
自作竹刀を右手に持って…
振るべし!
振るべし!
振るべしぃ!
おお!軽い!
実際には37竹刀よりは重いですが、しっかり握れるため無駄な力が入っていない事が実感できます。
薬指と小指の力で竹刀を自在に振る事が出来る…
大袈裟に言えば、そんな感覚です。
満足満足。
ですが、ここで忘れていた事が。
握りの部分を削ってカスタマイズしていると、藤井あ子先生のブログか何かで見たような。
調べても出てこない。
もはやどなたのブログかも分かりません。
女性の二刀だったと記憶しているのですが…
それを実行するつもりが、すっかり忘れていました。
ですが長さはさておき、予想以上にしっくり来ているので、これで良しとします。
竹を完全に四本に分けたことで隙間もありません。
一度経験したので、次は時間も短縮出来ることでしょう。
また作ります。
そして、今度は十数年前に買ったまま放置している「闘士ゴーディアン」とガンダムのジオラマ「テキサスの攻防」を作ろうと思います。(いつになるやら)
…なぬ!?3400円!!??
ぬぬ!!…7790円!!!???
こんなに高いの!?
いつのまに…
作らない方が良いのかな…